贅沢かもしれないけど、新築一戸建てを建てるなら
今の住まいよりも光熱費は変わらないか、
少し抑えるくらいで考えていきたいな~

とお考えの方は当然ですが、沢山いらっしゃいます。

そこで出てくる言葉が『太陽光を付けようかなあ』です。
以前なら、“売電制度”もありオール電化をうまく使えば、
すぐにモトも取れるのではないか?と言われていました。

ですが、現在はその“売電制度”の買取価格も下がり
国からの補助金も無くなっています。

実際のところ付けた方がいいの?付けない方がいいの?
最終的にはそう思ってしまいますよね。

これは私の個人的な考えですが、
私は今から新築を建てるのであれば太陽光を設置する事を
お勧めします。

只『付けた方がいいですよ~』と言ってしまうのは簡単ですが
何がどうよくなるのか、理解してから太陽光を設置するか、
理解せずに設置するかは、全然違いますよね。

ここでは、私が上記のように思った理由を書いていきます。

まず太陽光発電の電力買取制度というのは
太陽光発電で発電した電力のうち、自宅で使われずに余った
電力を九州電力が買い取ってくれるという制度です。

平成22年までは、住宅用で10kw未満の太陽光発電の
電力買取価格は48円/kwhでした。

現在は、その買取価格が31円/kwhまで下がると言われています。

また、今は太陽光発電を搭載している住宅が多くなった為、
九電側が1年で360時間は電力の買い取りを拒むことができる
『出力制御機器』装置の取り付けが必要になる場合があります。

その『出力制御機器』装置を取り付けている場合は買取価格が
33円/kwhとなる予定だそうです。

ここまでの話を聞くと、付けない方が良いんじゃないかと
思ってしまいますよね。

ここからが本題になります。

これから太陽光発電を付けた方が良い理由として
2つあります。

1つが、電力買取の自由化です。
これまで福岡に住むのであれば、契約する電力会社は
九電さんしかありませんでした。

ですが、2016年4月から他の会社も電力事業に参入できるようになり
皆さんは契約する電気会社を選べるようになりました。

現在、太陽光発電を搭載する住宅が増えた事によって
発電電力の買取価格が下がる一方ですが、新しく参入する事業者達は
出来る限り自社で、電気契約を結んで欲しいと考えるはずです。

その為、他社との差別化で現在の買取価格の31円よりも
高く電力を買取る事を宣言している会社もいます。

当然ですが、買取価格が上がればご自宅の光熱費の削減にも
繋がります。1円でも高く電力を買取ってくれる電力会社を
選べるのは、大きなメリットだと言えます。

ですが、日本よりも早く電力の自由化を実施したドイツでは
各電力会社の価格競争の結果、電気料金が上がったり、
大規模な停電が起こった事もありました。

もし日本でも同じ事態になった場合、自家発電が出来る
太陽光発電があれば、その点のリスクを減らす事ができます。

もう1つが、「国の政策になります。」
今国は、これからの住宅は“省エネ”を重視して建てる事を
推奨しています。

皆さん「ゼロエネルギー住宅」という言葉を聞いた事は
あるでしょうか?

簡単に言うと光熱費を極力抑える事が出来るように
住宅の断熱性能を上げて、電力は自家発電で賄えるお家の事を
いいます。

そのゼロエネルギー住宅は2050年には、全ての新築住宅に
適用させなければいけない事になっています。

現在は、移行期間という事でこれまでの性能の住宅でも
建築できますが、各メーカー将来の事を見据えて、住宅の断熱性能を
上げた商品を続々と発売しています。

お家の利用電力を少なくする事が出来れば、それだけ電力会社に
売る電力を増やす事が出来ます。

そうなると太陽光発電を搭載するメリットが大きくなります。
以上が私が太陽光発電をお勧めする理由となります。

とは言っても太陽光発電を搭載する際に掛かる費用は
決して安いものではありません。

新築を検討した時のご予算の都合上「付けたいけど、付けられない」
と仰る方もいらっしゃいます。

その場合には、いずれ搭載する事を踏まえて
太陽光を載せやすい屋根形状にしておく事と
太陽光の配管工事だけはしておく事をお勧めします。