新築をする前には、建築地の地盤調査が必ずいるって聞いたけど
地盤は固そうだし、省略できないのかな~

建て替えを検討中だけど、40年近く経ってる割には
基礎や外壁にヒビ割れもないし、ここら辺は地盤が強いのは判ってるから
地盤調査は要らないんじゃない?

そもそも、おじいちゃんが家を建てた時には、
「そんなのなかった」って言ってたよ~。

昔から持っている土地や、新しく購入する土地に関わらず
新築をする際には、どうして地盤調査が必要になるの?
いう声をよく耳にします。

昔はしなくてもよかったのに、今は必ずしなければいけない
地盤調査について、少しお話してみましょう。

平成12年4月より、住宅を建てる会社は、
新築後10年間は建てたお家の瑕疵(かし)担保責任を負わなければならない
という『住宅の品質確保の促進等に関する法律』
従わなければならなくなりました。

【瑕疵とは、契約した工事内容と異なる施工がされていたり、最低限の性能が
確保されていない箇所や施工不良等のことをいいます】

それまでは、新築の家にヒビが入ったり、雨漏りがする、
少し傾いているんじゃ・・・など、
建てた後のお家の不具合(瑕疵)に対して、

自主的な保証制度を取り入れていて、対応ができる住宅会社や
全く対応ができない工務店、大工さんなど様々でした。

そして、色々起こる不具合は
土地が持っている問題で引き起こされていて、
建物はしっかりした工事で建てたのだから建てた方の責任ではない・・・

といった建て主と建築店とのトラブルが絶えませんでした。
つまり、責任の所在がはっきりしていなかった訳です。

言い換えれば、住宅を建てるほうには逃げ道があったし、
依頼する側には、自分の土地に対する弱みがあったのです。

以前から、地盤調査を奨励して、責任の所在を一本化する仕組みを
作っていた住宅会社はありましたが、

瑕疵担保期間の10年間の義務化をきっかけに
工務店等でも、地盤調査の実施が急速に普及することになりました。

調査を実施することで、
瑕疵の担保責任は全て住宅会社が負う
ことになり、責任が一本化され、さらに保証保険も付保されることが、
ほとんどです。

調査により土地(地盤)に問題がなければ、保証が受けられますし
地盤が弱くても補強工事をすれば、保証が受けられる仕組みです。

言わば安心して住むための、住宅の生命保険のようなものだと
考えていただければよいと思います。

地盤調査には費用はかかりますが、
安心して住むための、必要経費として捉えてください。

費用は住宅会社によって様々のようですので、それぞれご確認ください。
住宅会社には義務として、住む側にとっては安心・安全のために
なくてはならないのが、地盤調査と言えるでしょう。