住宅の建築をする際、
建物を支える地盤が弱い場合、
そのまま建築をしてしまうと
年数の経過とともに建物が傾いたり沈んだりすることで
不具合が生じてしまいます!
最悪の場合には、建物が倒壊してしまう危険度も高まります。

このような事態を招かないよう
建物を安全に支えるために地盤の補強を行う必要があり、
地盤を適切な状態にする工事が「地盤改良工事」になります。

まず、「地盤改良工事」については
地盤調査を行い、改良工事の必要性の有無をデータをもとに判断します。

戸建て住宅の地盤調査は、
スウェーデン式サウディング試験という調査が一般的です。

基本は、建物の四隅と真ん中に1か所の計5ポイントを調査するのですが、
先端のとがった鉄の棒におもりをつけて、
地盤にねじ込むように回転させながら
おもりの重さと回転数に応じて地盤の固さを計測しデータ化していきます。

判定については、地盤の軟弱度、建物の重量や形状、敷地内の建物配置の位置、
計測したポイントのデータの全体的なバランスなどを
見たうえで総合的に判断されます。

地盤の地耐力に問題がない場合は、
当然ながら「地盤改良工事」の必要はありません。
地盤調査会社からも正式に保証書が発行されます。

「地盤改良工事」が必要な場合は、
データをもとに改良工事の内容が決まりますので
いくつかご紹介します!

① 「表層改良工事」

表層改良の場合、地盤の軟弱度が
地表から約2mの深さの範囲内の場合に行われる工事です。

セメント系の固化材を使用し、土と混ぜ合わせ
軟弱な表層面を固めていく改良工事になります。

②「柱状改良工事」

柱状改良は、地盤の軟弱度が表層改良の目安の2mを超え
8m以内の範囲の場合に行います。

地中に直径50~60㎝ほどの穴をあけ、固い地盤層まで掘り進め
その過程でセメントを注入しながら土と混ぜながら固め、
固い地盤を作るという工事です。

③ 「鋼管杭改良工事」

鋼管杭工事は、鋼管で建物を支える改良工事になります。
深い地中までの工事が可能で、鋼管によって建物を安定させます。

「地盤改良工事」を行う際には
調査データをもとにした改良工事の説明をきちんと聞いたうえで
適正な改良工事を行います。

保証については「地盤改良工事」を行った場合にも保証書が発行されます。

最後に、気になる費用についてですが、
「地盤改良工事」の費用はさまざまです!
工事を行う場所や範囲、あるいは改良工事の内容によっても違いが出るため
数十万円~数百万円と、金額の幅も広くなってしまいます。

上記①~③の工事の中では
①の表層改良が比較的費用が抑えられるかもしれません。
②の柱状改良では、100万円前後が多いように感じます。
③の鋼管杭工事は数百万円の費用の可能性が高くなります

「地盤改良工事」については
改良の必要がないことが一番望ましいのでしょうが、
そうでない場合も少なからずあります。

自身でもきちんと知ったうえで計画を進めていただきたいと思います。