前回の記事でも少しお話しましたが、

長期固定の低金利化が続いていますね。

つい最近、フラット35の10年間△0.6%が
△0.3%となり、金利優遇が削減された今でも
住宅ローンを組むなら固定金利にする事を
考える方が増えてきています。

また、『金利が安いのは今だけで、これからどんどん高くなりませんか?』
という声も、住まいづくりを、もう少し先で
考えている方から伺う事があります。

では、固定金利は今後上がるのでしょうか?

結論から言うと、金利が将来どうなるかは
その時の国内外の経済事情や消費者心理に大きく左右しますので
今後必ず『こうなる』とは言えません。

しかし、金利の仕組みについて内容を把握していると
『ひょっとしたら今後金利がは上がってくるかもしれないなぁ』
という予想が出来るようになります。

今回はそのポイントを少しだけお話します。

まず、固定金利の設定方法についてですが、
固定金利は『10年物国債の流通利回り』を指標に決まっています。

国債の価格は新聞の経済欄で確認する事ができます。

ここで出ている『10年物国債』についてですが、
これは、国が国債を買った投資家に、10年後には利息を
付けて返す、というものです。

というわけで『10年物国債の流通利回り』とは
10年後が償却期限になっている国債に付く『利息』になります。

10年物国債の流通利回りは、証券会社のサイト等で確認する事が可能です。
ただ、証券会社のサイトに載っている流通利回りも、過去と現在の利回りしか
表示されません。

その為、過去の利回りの動きを見ながら、今後の動きを予想する事が
必要になります。

そもそも、これまでの10年物国債の流通利回りは国内の景気に
大きく影響されてきました。

通常の考えで言えば、日本経済が悪くなると、日本の国債の信用が
下がり、誰も国債を買わなくなります。その為、投資家が国債を買いたくなるように
利息を上げて国債購入のメリットを増やしていきます。

逆に日本経済が良くなると、国債に対する信用も上がり、いろんな人が
国債を買ってくれるようになるので、国債の利息は低くなります。

でも、現在もその原理が適用されているかと言われたら
一概にそうとはいえません。

現在の日本経済は景気が良いとは言えませんが、
他国の経済状況も不安定である為、比較すると
『まだ日本の国債の方が信用できる』となり、日本の国債購入者は多いようです。

その為、経済状況を把握したとしても、現在の固定金利の動向の予測は
とても難しい状況です。

ここからは、私の個人的な考えになります。

以前消費税が5%から8%にUPした時に、消費者の方々の購買意欲は
確実に下がりました。

そして、2017年の4月には消費税が10%に上がる予定となっています。
その際に消費者の皆さんの購買意欲はどうなるでしょうか?

もし前回同様に購買意欲の低下が起こってしまったら
『日本の国債』の信用はどうなるのか?

未来のお話になるので、予想する事しかできませんが
上記の事も参考にして頂きながら、建築時期、変動金利にするか
固定金利にするか?を検討されてみてください。