土地は広い方が良いと、漠然と思われている方は多いです。

土地が広ければ、建物設計も自由度が上がりますし、
隣家ともある程度の距離が取れますし、
駐車場スペースや、庭もゆったり取れます。

でも、土地が広い事でのデメリットもあります。

土地が広い分、土地代は上がりますし、
外まわりの外構工事代や固定資産税も上がります。
また、庭のお手入れ等の維持管理も大変になってきます。

広い土地でも、建物費用とのバランスも取れていて、
広い土地でのデメリットを理解したうえで、
どうしても広い土地にしたい理由があると言われるなら
広い土地で考えていかれて良いと思います。

しかし、土地は広ければ広いほど良いというわけではありません
適度な広さがおススメです。

では、適度な広さの土地とは何坪ぐらいの広さなのでしょうか?

まずは、最低何坪の土地の広さがあれば、
希望の建物が建つのかを考えます。

エリアごとに、建ぺい率(土地に対して家を建てられる面積の割合)、
容積率(土地に対して建てた家の全ての階を含めた面積の割合)
というものがあります。

例えば「建ぺい率40%、容積率60%」のエリアで
希望の建物が30坪(1階15坪、2階15坪)の大きさの2階建てだとした場合、
容積率 50坪の土地×60%=建物大きさ30坪なので、
最低、50坪の土地の広さがあれば良いということになります。

図は約50坪の土地に、約30坪の建物を建てたイメージです。
土地の形状にもよりますが、
車2台分の駐車スペースを取って、庭もあります。

これで、土地の広さは十分だと思われる方もいらっしゃるでしょうし、
庭で家庭菜園がしたいとか、駐車スペースは3台分欲しいとか、
それぞれのご要望があり、もう少し広い土地が良いと
思われる方もいらっしゃるでしょう。

その際は、希望の建物が建てられる50坪の土地に、
庭や駐車場の要望を満たせる広さを付け足していけば、
それぞれの方に必要な土地の広さが見えてきます。

適度な広さの土地は、人によって変わるものです。
建築するエリアや、要望、土地の予算は人によって変わるからです。

重要なのは、「漠然と広い土地が良い」ではなく、
どのような暮らしがしたいのかを考え、必要な土地の広さを把握すること、
総額で見た時に、建物費用と土地費用とのバランスが取れているのかを
確認することです。

そうやって出てきた土地の広さが、それぞれの「適度な広さの土地」に
なってきます。