上棟式は必ずしないといけないのですか?
という質問は最近よくいただきます。

さきに結論を言うと・・・
上棟式は、『必ずやらなければいけないもの』ではありません。

では、まず、上棟式にはどんな意味があるのか、
ご存知ない方のために説明しますね。

 

上棟式とは建物の守護神と匠の神を祀って、
棟上げまで工事が終了したことに感謝し、
無事、建物が完成することを祈願する儀式です。

一般的に上棟式は、新築の家の土台が出来上がり、
柱、梁、桁、力板などの骨組みが完成したあと
棟木を取り付けて補強する際に行ないます。

また上棟式では、
魔よけのための幣束(へいそく)を鬼門に向けて立て、
四隅の柱に酒や塩、米などをまき、天地四方の神を拝みます。

同時に棟札に上棟年月日、建築主などを書き、
棟梁が一番高い棟木に取り付けなどを行います。

 

さて、では現在の上棟式はどんな様子でしょう。

本来、上棟式は無事棟が上がったことを喜び、感謝、祈願する儀式です。

ただ、現在の上棟式は「儀式」というよりも
施主が職人さんをもてなす「お祝い」の意味が強くなっており、
「地鎮祭」や「上棟式」を略式でされる方が多くなっています。

上棟式は地鎮祭と違って神主さんに来て頂くことがないため(地域によっても異なります。)、
現場監督が式を進めることがほとんどです。

また上棟式は地方によって様々な風習があり、
所によっては、棟から清酒を流したり餅を投げたり、
金を投げたりするところもあるようです。

 

実際のところ、最近は上棟式を行うお施主さんも少なくなりました。

ただ、せっかく家を建てる方には、
どんなに略式でも構わないので、
「上棟式を経験してもらいたい」というのが私の思いではあります。

というのも、
上棟式は何度も経験できるものではありません。

上棟式は良い思い出になるので、
マイホームに対しての思い入れも強くなるのではないでしょうか。

最初に書いたように、
上棟式を行わないといけないという決まりはありませんが、
あくまでも家づくりの思いでとして行ってみてはいかがでしょうか?

確かに出費もかかるし、色々と揃えるのも大変だとは思いますが、
その分いい思い出として一生残りますよね・・・・。

また、内容については、
上棟式は地域によってかなり違いますので
住宅会社に聞いてみてもいいですね。

そのうえで、行うかどうか決めることをお勧めします。