近頃の照明器具のカタログは、
ワット(W)表記がなくなったと、
違和感を感じている人は少なくないと思います。

 

一体どこを見て明るさを比較すればよいのでしょうか?

照明器具の明るさを示す単位としては
「ルーメン(lm)」が有名です。

この値は「光束」とも呼び、
照明器具あるいはランプが放つ光の量を表します。

このルーメンの値を見れば、
数値として明るさを比較することができますね。

 

ただし、LED照明器具と蛍光灯器具では、
ルーメンの値が大きく異なるので要注意です。

これはそれぞれ基準にしているところが違うからなのですが、

簡単に言うと、

LED照明器具は照明器具から放たれる光の量を

蛍光灯器具は照明器具の中に装着されるランプの光の量を

ルーメンの数値で表しています。
もともと、蛍光灯器具を含む従来光源器具では、
ランプの光の量の値がよく用いられてきました。

これに器具効率が加味されて照明器具の光の量が決まります。

しかし、LED光源はランプではなく、
交換できないタイプの光源が主流なので、
照明器具の光の量の値を用いています。
ルーメンはあまり馴染みがない人も多いと思いますし、
このようにLED照明器具と蛍光灯器具で基準も異なるので、
比較するのはなんだか難しい気もしますよね。
そこでお勧めなのが畳数表示です。

LED照明カタログ

ワット表記はなくなりましたが、
居室用主照明には、畳数表示がついています。

これを器具選択の目安にしてください。

ここで注意すべきなのは、この畳数表記は
光源が100%で点灯した状態での表記だということです。

シーリングライトは昼光色から電球色、電球色から昼光色へと
色味が変えられるものが主流になりつつありますが、
これは光源自体の色味が変わっているわけではありません。

昼光色と電球色それぞれの光源から放たれる光の量で
色味が調節されています。

畳数表示は、どちらか一方の色味の場合ではなく、
どちらも点いた100%全灯の状態が基準になります。

例えば、電球色だけを点灯させた場合でも十分な明るさを
確保したいという場合は実際の広さよりも広めの畳数表示の器具を
選ばれた方が良いと思います。

また、明るい空間が好みだという方は、
畳数表示+2畳を基準にしても良いかもしれません。

 

従来とは様式の違うLED照明器具ですが、
正しく比較して、自分のニーズに合ったものを選べるように
したいものですね。

画像提供/パナソニック