日本の戸建住宅の主な構造は大きく分けて3つになりますが、
戸建住宅を考え始めると、どの構造の建物を建てるのか
選ばなくてはいけません。

 

そこで、今回はそれぞれの構造の特徴をお伝えしたいと思います。

まずは、「木造住宅」についてです。

木材を土台や柱などの構造躯体に使っている住宅のことで
現在、日本の半分以上の住宅が木造住宅で建てられています。

木造住宅は他の鉄骨造や鉄筋コンクリート造に比べ
建築費用が安く抑えることができます。

また自由度も高いので、好みの空間にしやすく
リフォームなどにも柔軟に対応しやすくなります。

木造は自然素材の木を使用していますので、
リラックス効果もあるとも言われています。

逆に良くない点でいうと鉄筋コンクリート造に比べると
火災に弱くなります。なので、現在は「省令準耐火」といって
木造でも火災に強い構造でも建てることができます。

 

木造は自由度が高いぶん、職人さんたちの技術も重要で
職人さんたちの腕次第で品質も違ってきます。
住宅会社を選ばれる際は経験と実績のある住宅会社を選ぶと思います。

 

 

続いては「鉄骨造住宅」についてです。
柱や梁などの構造躯体を鉄や鋼でつくった構造のことです。

鉄骨造にも2種類あり、
鉄骨素材の板の厚さが6mm以上のものが「重量鉄骨」、
6mm以下のものが「軽量鉄骨」となります。

戸建住宅は主に軽量鉄骨になります。

鉄骨造住宅は始めに工場である程度組み立てをすることが
多いので、品質が一定に保たれます。

地震の揺れに対しても、
粘りづよく耐えてくれるので木造住宅に比べると
耐震性にも優れていると言われています。

また、骨組みが鉄骨なので、湿気で腐ることもありませんし
作り方によっては開放的な大空間を作ることが可能です。

ただし、軽量鉄骨は木造と同じように柱と柱の間にブレースといわれる
筋交いのようなものを入れます。

ブレースが入った部分は、
壁を壊して部屋をつなげるなどは簡単ではないので、
木造住宅に比べるとリフォームはしにくくなります。

また、鉄骨は長時間火に触れてしまうと、曲がってしまいます。
なので、長時間の火災には強くありません。

 

最後に「鉄筋コンクリート造住宅」です。

別名「RC造」とも呼ばれ、鉄筋を組んだ枠にコンクリートを流し込み固め
鉄筋とコンクリートが一体化したもので柱や梁、床や壁などが作られています。

熱には弱く錆びやすいが引っ張る力が強い鉄筋と
引っ張る力は弱いが熱に強いコンクリートを組み合わせて
両方の悪い部分を補っているので両方のいい部分を活かすことができます。

鉄筋コンクリートのいいところはなんと言っても
耐久性と気密性ではないでしょうか。

高い強度の柱や梁でできているので、大きな窓を設けたり
大きな空間をつくることができます。

また、工法的に柱や梁、床や外壁などが一体化構造に
なっているため、気密性が高く防音性にも優れています。

さらに、燃えにくい素材のため火災保険料も安くなります。
ただし、建築費用は他の2つの構造に比べ高くなります。

また、鉄筋コンクリートの住宅は重さもかなりあるため
地盤は強くないといけません。

住宅を建替える際も解体費が高くなったり、
リフォームなども大きな間取りの変更などは
しにくくなります。

以上が「木造」・「鉄骨造」・「鉄筋コンクリート造」の
特徴になります。

 

どの住宅を選ぶかは、予算なども考えた上で自分たちが
どのような家に住みたいのかによってかわってきます。

それぞれの特徴などを知ったうえで検討されるといいと思います。